2019.11.21
人材育成の基本的かつ重要な考え方
創業のための基礎知識
創業時にまず大事なことは、社長という生産キャパを埋めるくらいの仕事量を確保することです(つまり、売上を上げる)。
そして、社長の生産キャパが埋まるくらいの仕事量を確保したあと、何が起こるか?
今度は、人の力を借りて仕事をこなすために、従業員の雇用をしていきます。
すると、従業員が1人入るだけで、、、
組織の課題が出てきます。
例えば、
・従業員が自ら行動しない
・考えずに、受け身の仕事だけしかしない・
・コミュニケーションがなく、自分の仕事だけをやっている・・・
・新しいことにチャレンジしない・・・・
など、社長からよく聞くお悩みです。
いい組織を作るためにはどうすればいいか?
色々な考え方があると思いますが、基本的な考え方として、ダニエル・キムの「成功循環モデル」というものがあります。
組織には「グッドサイクル」と「バッドサイクル」があるとのこと
バットサイクルは
④結果の質:成果が上がらない
↓
①関係の質:(成果が上がらないから)他者と対立が生じ、命令・指示が増える
↓
②思考の質:(命令・指示が増えると)創造的思考がなくなり、受け身で聞くだけになる
↓
③行動の質:(受け身で聞くだけになると)自発的・積極的に行動しない
↓
④結果の質:(自発的・積極的に行動しないと)更に成果があがらない
↓
①関係の質:(更に成果があがらないと)関係がより悪化する
↓
というのが「バットサイクル」。
「バッドサイクル」は「結果の質を一番に求めること」で「バッドサイクル」が回りだすということ(よくありますよね)
あなたも、これまでの人生の中で「あったわー」と思いませんでしたか?
もちろん、私もあります。
前職のサラリーマン時代に、
④結果の質:会計事務所からコンサル会社に転職してから2年間くらい、仕事が良く分からず、成果が出なかった
↓
①関係の質:上司に毎日(本当に毎日)、めちゃくちゃ怒られて、命令・指示が増加
↓
②思考の質:どうやったら上司から怒られないようなるかを考えるようになる・・・
↓
③行動の質:怒られるのが怖いから、自発的、積極的に行動しない
↓
④結果の質:本質的なことを考えていないので、仕事の成果がしょぼく・・・、「考えていない!」と怒られる
↓
①関係の質:関係がより悪化する。。。
というバットサイクルの時期を2年間味わいました。
何回、仕事をやめようと思ったか分かりません。。。。
その逆の「グッドサイクル」はどんなサイクルかというと、
①関係の質:互いに尊重し、認めあい、一緒に考える(信頼関係がある)
↓
②思考の質:(信頼関係があり、一緒に考えるから)気づきがあり、当事者意識をもつ
↓
③行動の質:(当事者意識があるから)自発的、積極的にチャレンジする
↓
④結果の質:(自発的・積極的にチャレンジするから)成果が出てくる
↓
①関係の質:(成果が出るから)更に信頼関係が高まる
↓
②思考の質:更に当事者意識が働き、もっと良いアイデアが出る
↓
この「グッドサイクル」のポイントは「関係の質」を一番重視しているとことです。
「関係の質」が良いことが「グッドサイクル」が回りだす大前提ということです。
これも、あなたは味わったことがあるのではないでしょうか?
もちろん、私も味わいました。
2年間の「バットサイクル」が回った後、当時の上司とは合わずに、そのチームを外れ、違うチームに異動になりました。
その新しい上司は
①関係の質:毎日のように飲みに連れて行ってもらい、その場で色々と相談ができました。仕事が出来ない私に対して、「廣岡なら大丈夫やから、まずは、やってみ」と信頼をくれました。
↓
②思考の質:そうなると、「当事者意識」を持ち、主体的に「必死のパッチ」で仕事のことを考えるようになった
↓
③行動の質:結果、今の自分に何が不足しているかを考え、知識が不足しているのであれば勉強し、考えることが不足しているのであれば、莫大な時間を投下して考えるようになりました
↓
④結果の質:深く仕事のことを考えるようになったので、成果が出るようになっていきました
↓
①関係の質:そうすると、上司からより信頼されるようになりました
↓
という「グッドサイクル」が急激に回りだし、転職3年目以降、周囲からの信頼を得て、駆け足で出世していきました(自慢ではないです)
だから、「関係の質」が一番大事になります。
ビジネスなので、「結果の質」を求めがちになりますが、「関係の質」ができていない段階で「結果の質」を求めると、「バッドサイクル」が回り始めます。
結果を重視する社長という職業柄、このことを意識して行動しないと、「自然」と「バットサイクル」が回りますので注意が必要です。