2021.04.21
自己破産者が新たに創業するときに融資を受ける方法を知っていますか?
創業融資
過去、会社経営をしていて事業が上手くいかずに自己破産した場合、再度創業するときに融資を受けることができるのか不安になる方が多いと思います。
どうすれば創業時に融資を受けることができるかをお伝えします。
融資を受けることが困難な金融機関
過去、事業が上手くいかず自己破産をした結果、借入金を整理した金融機関については、当該金融機関で履歴がずっと残っているため借入をすることが難しいです。
過去自己破産をするくらい事業が苦しい状況であれば、多くの金融機関から借入をしていることが多いです。
特に、民間金融機関から保証協会付の借入金を借りていた方が大半だと思うので、民間金融機関の創業融資は保証協会付の融資が大半ですが、今回の創業時は、その融資が困難となります。
日本政策金融公庫の再挑戦支援資金は?
日本政策金融公庫の融資制度の中に、「再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)」というものがあります。
制度の名称をみると、過去自己破産などをした方が再チャレンジできる制度のように見えるのですが、、、
実は異なります。
日本政策金融公庫のHPに記載がある【ご利用いただける方】を見ると、以下の記載があります。
◆新たに開業する方または開業後おおむね7年以内の方で、次の全てに該当する方
- ① 廃業歴等を有する個人または廃業歴等を有する経営者が営む法人であること
- ② 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込み等であること
- ③ 廃業の理由・事情がやむを得ないもの等であること
上記②は過去自己破産により金融機関の借入金を整理した人は対象とならないです。
この制度が想定している過去の廃業は誰にも迷惑をかけずにした廃業を意味しているため、
過去自己破産をした方はこの制度による融資が難しいです。
どうすれば融資を受けることができるのか
では、過去自己破産した人が再度創業するときに、どうすれば融資を受けることができるのかというと、
・過去に取引がなかった民間金融機関のプロパー融資
であれば融資の可能性があります。
プロパー融資とは、保証協会の保証がなく、その金融機関が自己の責任で行う融資のことです。
過去の経緯を金融機関に話した上で、その金融機関が独自の融資判断をしてくれます。
保証協会付の融資に比べて融資の難易度が高くなりますが、融資の可能性はあります。
一般的にその金融機関の支店長が決済できる範囲の融資額となることが多いため、数百万円の金額になることが多いです。
また、創業後1期を終えて決算書が出来てから融資を受けにいけば、より融資可能性が高まります
(当然、決算書は業績がいいことが前提です)。