2020.03.19
変化できるものだけが生き残れる
経営
以前、NHKで「人類誕生」という番組を見ました。
内容として、屈強な体を持つ「ネアンデルタール人」と、か弱い「ホモ・サピエンス」の両者は共存していた時代があるが、「なぜ弱いホモ・サピエンスが生き残ったか」というものでした。
・ホモ・サピエンスは弱い動物であるため集団で生活していた
・集団になる副次的効果として道具(狩りをするための石器等)の改善が進んだ
・誰かが道具を発明すると、集団の中で共有化し、更にまた誰かが改善するという改善スパイラルが発生
・より獲物を取れる確率が高くなり、集団が増加
・そして、集団がさらに大きくなると、集団をまとめるために宗教ができた
→同じものを信じることによる連帯感が発生
・更に集団が大きくなった
・一方、ネアンデルタール人は強い体を持っていたため、集団になる必要性が少なかった(集団は少数で形成)
・よって、集団が少数なため、モノの改善が進まない
→モノの改善なしでも生きていけるため
・そんな中、外部環境が変化し、10年毎に寒期と暖期が交互にくる時代となり、動物がすくなくなった
・ホモ・サピエンスは、大きい集団で、遠く離れた場所にいる仲間から食料を分けてもらい、生き残った
・一方、小集団であったネアンデルタール人は絶滅
以下、ダーウィンの有名な言葉です。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」
ビジネスで考えると、「変化できるものだけが生き残れる」のであれば、どうすればいいだろう?
色々な要素が必要だと思います。
今回のホモ・サピエンスの例で考えると、
「弱い存在であることを認識する」
・今のままでは、いつか事業が成り立たなくなるという認識をもつ(=危機感をもつ→今月号のニュースレター参照)
「組織(集団)を作る」
・外部環境の変化に対応するため、商品・サービスの改善を組織で実施する
※1人で実施するよりも改善のサイクルが早く回る
・組織を作り、社長の仕事を従業員に任せていき、社長は外部環境の変化を予測し、変化に対応するための情報収集・新商品開発・新規顧客開拓等を実施する
・従業員が成長すれば、上記情報収集・新商品開発等を任せていくことで、より外部環境に対応しやすくなる組織となる(そんなメンバーが多い組織が強い)
ということが考えられます。
組織を作ろうと思っても、現実は、、、
まずは、自分1人で起業。
ナントカカントカ売上が上がり、1人でやっていけるかもというステージになると、
「従業員を雇用しようかな」
と思いますが、でも、、、
人を雇用すると、
「人件費が増えて、事業が成り立つか不安・・・」
と一度はみんながよぎる思いです。
ただし、1人で順調に事業をやり続けると、既存の業務にドップリとはまります。
→毎日、ルーティンの仕事で手一杯状態
そうなると、新しいことに目を向けて、チャレンジする時間がとれなくなることが多いです。→外部環境の変化に対応することが難しくなる
組織を作ることは外部環境の変化に対応するための「時間」を生み出すという意味も持っています。
従業員を雇用するときに、「外部環境の変化に対応する時間」を作るという観点があることを意識してみてください。