2021.08.23
創業時の必要資金を自分で準備できている場合、金融機関から借入をした方がいい?
創業融資
創業時の必要資金を自分で準備できている場合、金融機関から借入をした方がいいか迷われる方が多いです。
どうすればいいかを説明する前に、基本的な金融機関との付き合い方を通常時(創業後)と創業時に分けてお伝えしますので、結論を先に知りたい方は中盤を読み飛ばしてください。
通常時(創業後)の金融機関との付き合い方
金融機関のビジネスモデルは、原則お金を貸して金利をもらうというものです。
つまり、貸したお金が返ってくるという前提に立っています。
よって、当たり前ですが、貸したお金が返ってこない可能性があれば基本的には貸してくれないです。
次に、会社にとってお金が必要な時はどんな時かと言うと、業績が悪く、資金繰りがしんどい時が多いです。
業績が悪く、資金繰りがしんどい時というのは、
将来、お金を返せることを証明するのが非常に難しいため、金融機関からお金を借りにくいです。
となると、お金を借りるタイミングは必然的に業績が良い時となります。
業績が良い時にお金を借りて、業績悪化に備えてお金を貯めておくということが通常時のお金を借りるときの基本的な考え方になります。
※ただし、業績が良い時に、将来の業績悪化を想定することは難しく、「ムダな利息を払うのがイヤ」となる経営者が多いので注意が必要です。
創業時の金融機関との付き合い方
では、創業時はどのように考えればいいかというと、
創業時は実績がないため、上記でお伝えした「業績が良いとき」という考え方ができないです。
金融機関は、返済できるかどうかを創業者の過去の経験、自己資金及び「事業計画」等で判断する(実績で判断できないため、創業者が作成する事業計画書等で判断する)ため、自己資金等の条件を満たして、かつ事業計画書がきっちりと出来ていれば融資は通りやすくなります。
だから、創業時も融資を受けるために非常に良いタイミングとなります。
創業時の必要資金を自分で準備済の場合、金融機関から借入をした方がいい?
創業時の必要資金を自分で準備できてる場合、金融機関から借入をした方がいいかどうかについては、創業時は借りやすいので、借りやすいときに借りておいて方がいいと考えます。
それでも迷う方については、以下の2つの質問に対してYESであれば借入をした方がいいと考えますのでご参照ください。
Q1.手元の自己資金の一部を万が一の予備のお金として置いておき、金融機関から借りたお金を事業に使うようにすると、仮に計画通りに事業がうまくいかなかった場合で、もう少し時間とお金があれば事業がうまくいくのであれば手元の予備資金を使うことができます。
この質問を聞いて「安心感が増す」でしょうか。
Q2.上記Q1の安心感を買うためには、金融機関に利息を支払う必要があります。例えば500万円借りる場合、仮に金利2%と仮定すると年10万円の利息が発生します。
1月あたりに直すと月8,000円超を支払うことになるのですが、その月8,000円超が「安心代として安い」と感じますでしょうか。
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