【創業支援コラム】20220711 インボイス制度 -第2回 今後、あなたがすべきことは何か?- | 高槻・茨木創業サポートオフィス

【創業支援コラム】20220711 インボイス制度 -第2回 今後、あなたがすべきことは何か?-

前回、インボイス制度の概要をお伝えしました。
https://takatsuki-sogyo.com/3200

今回は「今後、あなたがすべきことは何か?」についてお伝えします。

まずは下記フローチャートをご覧ください。

あなたが2023101日を含む事業年度が①消費税の課税事業者になるのか②免税事業者になるのかで考えることが異なってきます。

①2023年101日を含む事業年度は消費税の課税事業者

・今から早めに適格請求書発行事業者になるための登録申請をした方がいいです。

→当事務所では、適格請求書発行事業者になるための登録申請書の作成・提出サポートを実施しておりますのでお声がけください。

②2023年101日を含む事業年度は消費税の免税事業者

更に、消費税免税事業者を以下の2つに分けて考えます。

A.得意先が一般消費者の場合

B.得意先が事業者の場合

【②のA.得意先が一般消費者の場合】

・一般消費者は事業者ではないので、あなたが免税事業者であったとしても、仕入税額控除をしないです。

・よって、あなたはインボイス制度の対応をする必要はないです

→今まで通り、消費税を一般消費者に請求して消費税をもらう

【②のB.得意先が事業者の場合】

・得意先が一般消費者の場合とは異なり、あなたが免税事業者であれば得意先は仕入税額控除ができなくなります。

・では、どうすればいいのかを考えると、

<パターン① 2023101日から消費税の課税事業者になる(申請が必要)

・そうすれば、得意先との関係も今まで通りであり、特にビジネス上の問題は起こらない

・一方、今まで消費税免税事業者であったが、課税事業者になるために、消費税を支払う必要が出てきます

→考え方としては、いままで消費税免税事業者のときに、「消費税を納税せず、もらっていた」ことが異常であった(≒制度が異常)ので、異常な状態が普通の状態に戻るだけと考えた方がいいです。

<パターン② 消費税の免税事業者のままでいる>

・消費税の免税事業者のままでいると、登録番号がないため、あなたの得意先は仕入税額控除ができない状態になります

・あなたの得意先は仕入税額控除ができないので、①仕入税額控除ができない分の値下げを要求してくる②面倒なのであなたとの取引をやめるなどの選択肢を取る可能性があります。

・だから、消費税免税事業者のままでいたいと思う方については、あなたの得意先に免税事業者のままだとどうなるかを聞いていただくのがいいと思います。

a.得意先から免税事業者のままでいいと言われた

・ラッキーなので免税事業者のままでいいです。

b.得意先から課税事業者になってほしいと言われた

・つっこんで聞くことができるのであれば、「消費税課税事業者にならなければどうなるか」を聞く(聞いた理由が取引に支障があるようであれば課税事業者になる)

・つっこんで聞けない場合は課税事業者になる

c.一部得意先は免税事業者でいいと言われたが、他の一部得意先からは課税事業者になってほしいと言われた

・「課税事業者になってほしいと言われた得意先との取引をやめること」と「消費税課税事業者になること」を天秤にかけてどちらの方がメリットがあるかを検討する

仮に、今は得意先から免税事業者でいいと言われたとしても、今後もその状態が続くとは限らないです。常に得意先とコミュニケーションをとる必要があります。

個人的には、そんなことを気にすることに時間を使うくらいなら、その時間を、納めるようになった消費税以上の利益を稼ぐための時間に費やした方が有益だと考えます。

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