【創業支援コラム】20230314 経営者保証改革プログラム | 高槻・茨木創業サポートオフィス

【創業支援コラム】20230314 経営者保証改革プログラム

最近、子ども達から教えてもらった「ヒロアカ(正式名:僕のヒーローアカデミア)」というアニメを毎晩 Netflix でみて楽しんでいます。

→疲れた時にレッドブルを飲んで気力を回復するのと同じ効果がある

→きっと気のせい

 

人生の中で、社会や自分自身に関しての大きな変化は何度も起こります。

 

自分のことを考えると、

 

・税理士事務所で勤務していた20代中盤に、税理士業務では業績が悪い会社のお役に立てないので、業績が悪い会社のお役に立てる力を付けたいと思い、税理士の仕事を辞めて、全くの別業界に転職(5年間費やした勉強時間を捨てて)

→野球選手がサッカー選手になりたいと考えて方向転換した感じ

→でも、今は税理士事務所を経営しているので、野球選手に戻ってる?

 

・転職した会社では、自分自身が成長したいという目的があったので、毎日深夜残業、土日も仕事が当たり前の超長時間労働が苦にならず、充実した日々を過ごしていたけれども、子どもが幼稚園児ぐらいになると、一緒に遊ぶ時間が欲しいと思い始め、自分で会社経営してみたいという思いもあって起業

→真夜中の2時から社内打ち合わせをするような生活から、土日は子どもと公園で遊ぶ生活へ方向転換

 

金融機関からの借入についても大きな変化がおこりそうです(未確定ですが)

 

金融機関から借入をするときに、ほとんどの人が経営者保証(個人保証)に入っていると思います(公庫の創業融資以外)

 

ご存じの通り、経営者保証とは法人が借入返済が不能になった時に、経営者がその法人の借入返済義務を負うというものです。

 

経営者保証があることによって、

 

・業績のいい会社が多額の資金が必要な新規事業・設備投資を検討しようとする場合に躊躇してしまう

 

・次の世代に会社をバトンタッチしたいが、後継者が経営者保証があるのを嫌がって引き継がない等

 

のデメリットがあります。

 

金融機関から借入をしてる人は経営者保証に入るのが当たり前と思っていると思いますが、実は2013年に「経営者保証ガイドライン」というものができ、国としては経営者保証をなくしていこうという方向で動いています(でも、実際は経営者保証の慣習はまだ残っている)。

 

今まで経営者保証をとる場合は金融機関は経営者に「保証の法的効果とリスク」を説明することが必要となっていたのですが、実態はそのような説明はなされずに経営者保証をとっていることが多かったと思います(きっちりと説明している金融機関があればすみません。。。)

 

それが、202212月に「経営者保証改革プログラム」が策定され、20234月より金融機関は経営者保証をとる場合は、

 

・どの部分が十分ではないために経営者保証が必要となるのか

 

・どのような改善を図れば経営者保証の変更・解除の可能性が高まるのか

 

を経営者に説明して、「その結果等を記録し、その結果等を記録した件数を金融庁に報告する」ことになりました

 

(更に、金融庁に「経営者保証専用相談窓口を設定」して、経営者からの相談も受け付けるとのこと)

https://www.fsa.go.jp/news/r4/ginkou/20221223-3/01.pdf

 

2023年4月からは経営者保証をとる場合は上記説明がなされることになるので、現状、あなたの会社が

 

①経営者保証を外せる状態かどうか

 

②経営者保証を外せないのであれば、なぜ外せないか、どうすれば外せる可能性が高くなるのか

 

が分かるようになります(金融機関から聞かれなければ、あなたから聞けばいいです)

 

では、あなたはどうすればいいかをお伝えします。

 

1.個人事業者

 

・個人事業者は経営者保証という考え方がないので関係しないです。

 

2.現状、借入がない法人で、経営者保証のない借入によるお金があれば、新たな事業展開をしたいと考えている場合

 

2023/4月以降に、経営者保証のない借入が出来るか金融機関に相談にいくのが良いです。

 

3.現状、経営者保証がついている借入をしている法人で、経営者保証を外したいと考えている場合

 

2023/4月以降に、どうすれば経営者保証が外れるか金融機関に直接確認するのがいいです。

 

<経営者保証が外れる要件の参考資料>https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/shuuekiryokukaizen/shishin.pdf

P.24

 

4.現状、経営者保証がついている借入をしている法人で、経営者保証を外したいと考えていない場合

 

・今までと変わらずでいいのですが、もし将来、今の会社を誰かに引き継ぐ可能性が少しでもあるのであれば、経営者保証を外せる状態を目指した方がいいと思います。

 

最後に、金融機関に今のあなたの会社の状態を確認して、今は経営者保証が外れる条件のハードルが高くて難しい場合でも、これから経営者保証を外すハードルはどんどんと下がっていくと思われますので、(当たり前のことですが)以下を意識して経営をしていくと、いつか経営者保証なしの借入が出来る可能性が出てきます。

 

①業績を良くする

 

②会社にお金を残す(≒お金を残すためには利益を出して、税金を支払う必要があります)

 

③法人から個人への貸付をなくす

ご質問等があればお気軽にお問合せください。

 

 

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