【創業支援コラム】20221118 8周年 | 高槻・茨木創業サポートオフィス

【創業支援コラム】20221118 8周年

2022年11月1日

当事務所は開業して丸8年になりました。

8年間、何とかやってこられたのは、ひとえにお客様、当事務所メンバー及び

関係していただいている方々のおかげであり、感謝の気持ちでいっぱいです。

いつも有難うございます。

毎年この時期の恒例行事?として、ニュースレターで当事務所の過去の出来事をお伝えしています。

→みんな忘れていると思うので、毎年同じことを言います(決してボケてはいない)

 

2014年6月、二人目の子供が生まれました。

「仕事が全て」という価値観から「子供達と遊びたい」という価値観に大きく転換し、「自分で会社経営をしたい」という思いも相まって、2014年11月に自宅で独立開業。

開業時の税理士業務のお客様はゼロ人。

自宅で開業したものの、0歳児と育児休暇中の妻がいて、(仕事はなかったけれども、、、)全く仕事ができる環境ではなかったので1か月後に高槻の上田辺町のワンルームへ移転。

→顧客ゼロ人だったので家賃6万円の固定費増加がめちゃくちゃ怖かったです。。。

 

今、あのワンルームの事務所を知っている人は当事務所と長く付き合っていただいている方だけです。

長くお付き合いいただき、有難うございます!

 

お客様がゼロ人だったので、集客は①人と会って紹介を受ける方法と②ホームページでの集客方法の2つを始めました。

①人と会って紹介を受ける方法は 2ヶ月で挫折。。。

たくさんの人と会い続けるのは自分にはめちゃくちゃしんどかったです。

一方、②ホームページでの集客方法は、お客様になってほしい人を絞り込んで、興味ある人からご連絡頂く形なので、自分にピッタリの方法でした。

★会社が小規模なうちは経営者が営業をする必要があり、集客方法の時流(HP、SNSなど)も大事ですが、同じくらい経営者に合っている方法かどうかが大事です(合っていなければ続けられないので)

※お金があれば、経営者に合っていない方法でも外注すればいいです。

そして、ホームページ集客に注力したところ、幸運にも多数の方からお問い合わせをいただくことができました。

売上がゼロだったので、もっとホームページ集客に力を入れようと思い、日本政策金融公庫から借りた500万円を、広告に毎月何十万と注ぎ込んでいきました。

でも、、、

毎月新規でお客様は増加するものの、売上増加は毎月数万円。

よって、売上▲広告費だけでも赤字。売上▲広告費▲廣岡生活費▲その他経費で考えると、毎月数十万円赤字。

借りた500万円が〇十万円になったとき、人生初の10円ハゲになりました。

→あなたもなりました?

★お金は借りられる時に借りておくのがいいです(無駄遣いしない人限定ですが)。

その広告宣伝費使いすぎ時代は、税理士業務ではなく、幸運にも公的機関や金融機関からご紹介いただいた経営コンサルティングの仕事があったため、なんとか税理士事業の赤字を埋めることができました。

その頃は1日14時間ぐらい働いていたので、

妻から頻繁に「サラリーマン時代と生活スタイルが何も変わってないから、私の家事育児負担が減ってないやん」と小言を言われていました。

→今は、ほぼ廣岡が家事担当して立場が逆転しているので、同じようなことを言いたい(言わないけど)

 

そんなこんなで、創業から2年ほど経過した2017年になると、売上や資金繰りが少しだけ安定して、その結果、廣岡の生産キャパはほぼ埋まっている状況になりました。

 

なのに、、、

創業当初の売上がない不安状態を頭が覚えているため、不安からもっと売上増加を加速しようと思い茨木支店を開設(そのころに、高槻の事務所も今の場所に移転)。

→冷静さゼロ%。振り返るとお恥ずかしい。。。

高槻の横が茨木なので移動も少ないと思っていたのですが、一件アポが入ると移動に往復1時間ぐらいかかり、さらに廣岡の生産キャパが埋まっていきました。

廣岡の生産キャパが埋まって忙しいことは、創業当初から考えると大変有難いことと感じながらも、これ以上売上を増やすと、寝る時間がなくなり、ずっとは続けられないと考え、茨木支店は半年ぐらいで撤退。。。

★創業当初は資金繰り不安から必死のパッチで売上・利益を増やすことだけを考えていいですが、ある程度軌道にのれば、売上と余剰生産キャパのバランスを考える必要があります。

★理想は売上が増えている時に、

①余剰生産キャパがあとどれぐらいあるかを考え、

②余剰生産キャパが埋まる時期を算出し、

③その時期から逆算で、いつから生産キャパを増やす活動をしないといけないか(採用、教育などにそれぞれにどれぐらい時間がかかるのかを加味して)

と考えた方がいいですが、創業時の資金繰り不安+毎日必死のパッチで、冷静に判断できないので、多くの方が痛い目を味わうと思います。

 

そして、痛い目を味わったことにより、当事務所の生産キャパを増やそうと考え、即戦力として「会計事務所経験者」を採用。

採用したはいいものの、「仕事をどうやって進めるか」の手順書はなく、仕事も「とりあえず自分で考えてやっておいてください」という感じでした。

となると、、、

当然、採用してもすぐに辞めていきます。。。(2人連続で超短期間で退職)

→売上がある程度安定し、組織を作るときに味わう第一歩目の試練

よって、まずはどんな人が入社しても、廣岡からの指示がなくても、一定レベルで仕事が進めることができるように、「手順書」を作成(数か月間、月300時間くらい働いて作成)。

さらに、毎月その手順書の精度を上げるための仕組み(手順書通りにやってミスがあれば、なぜミスがでたか、今後どうすればミスを減らすことができるかを考え、全員で共有)も併せて作りました。

そして、活躍する人材に入社していただくためには、採用時点の人の見極めが大事と考え、廣岡を含めて既存メンバー全員に適性検査、性格診断などを受けてもらい、既存メンバーで活躍している人は「適性検査、性格診断などでどのような特徴が出ているか」を分析し、採用基準を明確化していきました。

★これは超オススメの方法です。最初の1人目を採用するときには基準がないですが、同業で仲がいい人の会社内で活躍していて、あなたもそんな人を採用したい場合は、その同業の会社の活躍している複数人に「適性検査、性格診断」を受けてもらえばいいです。

→ハイボール一杯おごるんで!

 

これらの取組により、会計事務所経験者でなくても、「やる気があって、能力が高い人」を募集・採用することができるようになり、メンバーも増えていきました(人柄がいいことは大前提)。

 

その結果、2018年から19年にかけて、少しずつ廣岡の仕事をメンバーに移行。

廣岡は空いた時間で、生産の効率化をしようと思い、「資料のデータ化」「社内コミュニケーションをすべてチャットに移行」「生産計画」「工数管理」などの体制を作っていきました。

そして、売上は安定的に増加、社内メンバーも増加、生産効率も少しづつ改善されていたため、

「このままずっと順調にいけるかも」

と創業して初めて思ったのですが、、、

→そうは問屋がおろさない(死語?)

 

2020年にコロナ流行により一番影響があったのが、ホームページ集客です。

コロナによって、オンラインで集客する競合が増え、かつては競合ではなかったマネーフォワード、freeeもオンラインで積極的に広告宣伝してきたため、当事務所のホームページ集客が激減。。。

新規集客チャネルを開拓しなければと思い、色々とテストしていきました。

→その中の一つで、YouTube をやってみようと試しに動画をとってみたのですが、廣岡の顔と声が、冷静にみると「超残念」なのでYouTube はソッコー諦めました

→最初から超残念なのは分かってたよね?

コロナ流行から現在まで、新規商品開発・集客チャネル開拓をいろいろと小さくテストし、幸運にも、その中で何個か結果が出たため、それを全面展開して今が成り立っています。

 

振り返れば、経営が安定していた時期なんてほとんどなく、

・常に経営課題があり、その課題解決策を考えて実践し、うまくいけば本格的に取り組む

・そうするとまた別の経営課題が出てくる

というループを繰り返しています。

その繰り返しをやり続けることが、ある意味「経営の安定」と言えるかもしれません。

これは当事務所が成長を志向しているから起こっている現象ではなく、

「このまま何もせず現状が続いてくれればそれでいい」と思っている経営者にも起こります。

たまたま、今は何も変化がなく安定しているだけで、今の状態がこのまま続くことはほぼないです。

当事務所はこれからも試行錯誤しながら、自ら変わっていき、その変わる道中の大変さ、失敗したこと、上手くいったことをあなたと共有し、あなたのビジネスに少しでも役立てればと考えておりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

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