【創業支援コラム】20251025 追肥と人材採用 | 高槻・茨木創業サポートオフィス

【創業支援コラム】20251025 追肥と人材採用

夏休みに実家がある淡路島に帰省しました。

 

両親は家庭菜園歴40、50年のベテランで、今では果樹(リンゴ、梨、みかん等)やキノコまで手を出しています。

 

私も今年から家庭菜園でトマトを植えたのですが、トマトの実ができたのは4,5個。

 

イメージは何十個と実ができることを想定していたので、現実とのギャップに愕然とし、両親に「どうやったらトマトの実がたくさんできるん?」と質問しました。

 

回答は、「花が咲いてきたときに追肥して、あとは毎日水をあげるだけ」とのこと。

 

追肥(追加で肥料を土にまぜる)が必要ということは全くの想定外でした。

→ジュースを注文したのにビールが届いた感じ?

 

なぜなら、土を買って栽培しているので栄養は十分だと思っていたからです。

 

そして、自宅に帰ってきてから、トマトのシーズンはもう終わってるけど

 

「追肥したらどうなるかやってみよう」

 

と思いホームセンターに行って液体肥料を買って毎週1回あげてみました。

 

すると、

 

1週間後には再度花が咲き、9月になるとトマトの実が急速に大きくなって追加で4,5個の実を収穫できました。

 

今回の経験を元に来年が楽しみです。

 

さて、最近、人材採用の悩みを聞く機会が多いです。

 

・従業員を増やしたいけど応募が少ない

・応募があっても、求める人が来ない

・採用しても1年以内にやめる等

 

原因は働く世代の人口が減少していて、各業界が人材採用に注力していることもあり、人材採用競争が激化しているためです。

 

人材採用で困っている会社が取り組んでいる一般的な内容としては、

 

・給料や勤務条件を競合と同じようにする

・求人が来ないので 求人媒体を増やす

・もしくは広告料を増やす等

 

という取り組みが多いですが、でも、なかなか結果が出ないことが多いと思います。

 

では、どうすればいいのかというと、私は一番最初に「採用HP(ホームページ)」を見直した方がいいと考えます。

 

理由としては、求職者は「自分がこの会社に入ったときに自分が望む形で働けるか」という視点で会社(HP)を見ていると考えます。

 

となると、その採用HPに求職者が求める十分な情報がないと、応募が少なくなる、もしくは応募があっても当社が求める人と異なる人が来るということになる可能性が高いです。

 

※現状、採用HPを作ってない人も多いと思います(求人媒体側がつくる採用HPみたいなものとは異なる)。 仮に採用HPがあっても勤務条件等が箇条書きに記載されていることも多いです。

 

では、どのようにして採用HPの情報を充実していけばいいかについて一案をお伝えします。

 

1.ターゲット(当社が求める人物像)の設定

・当社がどんな人を求めるのかをすごく具体的に設定します。

 

2.そのターゲットが集まる場所を考える

・どういうところに求人媒体を出せばいいかがわかります。

 

3.ターゲットが集まる求人媒体を見ながら、競合の求人条件を確認する

・最低限、競合と勤務条件等は近しくする

 

4.ターゲットから見て競合よりも当社を選ぶ理由を考える

・一番大事

 

5.上記4の理由を中心に採用HPに内容を織り込んでいく

・上記4の内容以外も、ターゲットが当社で働くイメージができるようにするために、 例えば

 

・代表者がどんな考えで仕事しているのか(どんな会社にしたいのか)

・既存メンバーはどんな人がいて、どんな感じで働いているのか

・教育は具体的にどのように行われるのか等

 

ターゲットが知りたいことを具体的に掲載した方がいいです。

理想は、上記内容を動画で説明できれば理想だと考えます。

 

採用HPの内容が、ターゲットが求めるものになっていれば、indeedなどの無料媒体からでも一定程度の応募が来る可能性は高いと考えます。

 

逆に、採用HPに十分な情報がないと、ターゲットの目に止まらずに単に広告費を垂れ流すだけになる可能性もあります。

 

さらに、採用HPの見直しの次に重要と考えるのは、仮にたくさん応募が来たとしても、本当に当社のターゲット通りの人かどうかを検討する「選考基準の明確化」です。

 

例えば、

 

1.書類選考

・例えば1社で長く勤めてるかどうか

・学歴、職歴、資格など

 

2.適性検査

・書類選考を通過したあとに面接をしてもいいですが、どのタイミングでもいいので、適性検査の実施は必須だと考えます。

・適性検査でターゲットかどうかを判断するためには、当社が望んでいる人はどういう性格や能力を持った人なのかを事前に把握しておく必要があります。

・その方法は、既存メンバーや知人のうち当社で働いてほしいと思う人に適性検査をやってもらって、ターゲットの傾向値を把握しておく。

 

3.面接

・能力や適性があっても、毎日接していて嫌な気持ちにならないか、毎日一緒に気持ちよく仕事ができるかという視点や適性検査では測れない点を確認する

 

「採用HPの見直し」や「選考基準の明確化」が面倒と思った人は、自社のターゲットとずれた人が入社したときに発生する以下のことを考えてみてください。

 

・毎日、話が通じない心理的負担

・接していてイヤな気持ちになる心理的負担

・何回も教える時間コスト

・利益を生まないのに発生する給料負担など

 

手間をかけても取り組んだ方がいいと思いませんか?

 

今、人材採用が上手くいっていないと思う人は、採用媒体や広告料を気にする前に、上記の「採用HPの見直し」と「選考基準の明確化」を一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

高槻の税理士による創業支援コラムの最新記事